今日の親仁(オヤジ)ギャグ

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8月22日(土)-まだまだ分からぬ事ばかり、カンピロ君の罪は重い-

 獣医師・棚多瞳のラジオデビューのテーマは「カンピロバクター」。このカンピロ君、実は「ギラン・バレー症候群」の原因でないかと疑われているらしいから、驚きである。
 「ペット豆知識」で彼女が書いているように、動物の種の違いによって、ウイルスや細菌、原虫、マイコプラズマ、リケッチャ、寄生虫などの病原性が著しく異なる。例えば猫エイズや猫白血病は犬や人には感染しない。犬のフィラリアも猫や人にはほとんど感染しない。新型インフルエンザが犬に感染したという話は、今のところ聞かない。O157(腸管出血性大腸菌)は犬に感染しないから、無症状で、当然死ぬことはない。挙げると切り(限)がないが、病原体が種(宿主)をどのように選んでいるか、あるいは種が病原体を如何なる機序で拒絶しているのかという、メカニズムに問題がある。これが解明されれば多くの病気の予防や治療に革命が起こる。これは疑う余地のない、ノーベル賞も間違いなしの世界(話)である。
 われわれ(小生)の青春時代の女優と言えば、田中絹代や原節子、高峰秀子、山本富士子、八千草薫、森光子・・・ではない。夏目雅子や吉永小百合、松坂慶子、田中裕子、池上季実子、岩下志麻、山口百恵・・・・・そして、大原麗子である。62歳で早世したハスキーボイス。セリフを覚えるのが際立ってはやく、現場に台本を持ち込むことはなかったという。女優の条件である涙を条件反射的に流し、自然に大泣きできたという。もし、疑われているカンピロバクターが「ギラン・バレー」の真犯人だとすれば、恨めしい限りで、許しがたい。
 種と病原体との関係。それはブラックボックス中のブラックボックスである。真正面から挑戦する研究姿勢が必要だ。


 

固定リンク | 2009年08月24日【42】

8月16日(日)-ラジオデビュー-

 1昨日の金曜日は午後7時半からのラジオ収録であった。いつもは水曜日だが、都合で早まった。棚多獣医師のデビューの日である。
 「ペット・ラジオ診察室」が始まり、9月で半年目に突入する。準備が結構大変なので、その一部を紹介しょう。まず、2回分の放送収録が終えると、数日は何も考えずに、もっぱら「焼酎飲み」に専念する。収録の10日前頃から、テーマを2つに絞り始める。1つのテーマについて勉強しながら、残り1つのテーマを模索する。テーマにもよるが1つにつき、5〜10時間の下調べを要する。間違いのないよう、また出来る限り最新の知識を伝えるには、たかが5分の放送時間であるが、そのくらいの手間を費やさなければならない。そして、収録の前日か当日の朝までに担当のアナウンサーに原稿をファックスする、という手はずである。
 ところが、切羽詰まった前日や当日には何かが起こる。今回は診察終了間際の6時過ぎに、「犬が妻楊枝に刺した焼き鳥をそのまま飲み込んだ。」という電話。近くの団地なのですぐに来てもらい、「16歳の高齢で、麻酔のリスクが有りますが、内視鏡で取り出すしかないですね。」と承諾を得て、1時間弱で任務完了。7時半に来られたアナウンサーには30分近くも待ってもらって、収録開始。1番手は小生の「ノミの生態とノミを介して犬、猫に伝播する疾患」。通常1回リハーサルをして、2回目が本番だが、時間超過でこのたびは3回行う。二番手は今回初登場の棚多獣医師である。テーマは「犬、猫の嘔吐・下痢症-特にウエルチ菌とカンピロバクターについて-」である。いつもはしゃべり過ぎるくらいの彼女だが、声が上ずり明らかに緊張しているではないか。5〜6回も繰り返しのNG。別のテーマで小生が話そうかとも考えたが、さすがのアナウンサー。根気強く、話しの順序と結論を的確に導き、見事に成就。終わりには、彼女の緊張も大分解(ほぐ)れた様子であった。有難いことである。
 彼女も相当に勉強していた筈だが、「本番では緊張して何を言っているのか、分からなくなりました。」との感想。プロは、「自分の本職では恥をかけない」という本能に、苦しむのである。その放送日は8月20日の木曜日、午前10時35分頃である。放送内容をその日の朝までにホームページの「ペット豆知識」に掲載しなくてはならない。「診療の方が楽だ」なぞと言わぬよう、「継続は力なり」の精神である。
 収録が始まる直前、今度は夜間救急から、「団子串を食ったラブラドールが、そちらに(本院)向かいます。」との電話。収録の終わった9時半から、全身麻酔をかけ、内視鏡で無事摘出。スタッフが帰って行ったのは11時過ぎであった。病院の看板を出している以上、「診療と救命が第一」である。そのためにも、人間なかなか難しいことだが、「備えあれば憂いなし」で、日ごろの勤勉と精進が欠かせない。自戒。

追:いつものことだが、内視鏡で異物を取り出した瞬間の、スタッフ全員の歓喜の「拍手喝采」には、術者としても感極まる思いである。


固定リンク | 2009年08月23日【41】

8月12日(水)-日本の医学、獣医学の発展を妨げる「影」-

 そんなに頻繁ではないが、医師と話す機会がある。最近、ある医師と会食をした時に、小生と同席した獣医スタッフに「自分が何十年もかかって習得した技術をそう簡単に教えたらだめだよ」、と宣うではないか。
 数日と時を置かずして、別の医師との会話で、小生が「医師が不足していて、折角の高度医療が迅速に受けられない状況は何とか打破しないといけない。その一案として、歯科医師は溢れているのだから、歯科医を数年臨床教育して医師として活躍してもらえばいいのではないか。今から医学部の学生定員を増やしても、一人前になるのに10年はかかる。」との趣旨を話すと、返答は「日本全国津々浦々、均一の医療を提供しなければならない」であった。
 小生の場合、やる気のある若い獣医師には何でも教える。アメリカの英文の教科書を読むように指導する。だから、当院では患者が居ない時に英文の成書を読んでいる姿をよく見る。また、あるテーマを与えてそれを貫徹させる。「ペット豆知識」の執筆もその一つである。今月末からの「ペット・ラジオ診察室」の出演もそれを狙ってのことである。一般に開示する内容がいい加減であってはならぬため、寝る間を削って勉強する。半年も続けると、成長が目に見えるようになり、診療の質の向上に反映される。質問の内容も高度化する。成書に書いてない手技などの細部を惜しまずに教授することである。成書は失敗し易い箇所について、通常触れないから、これが至宝(?)の伝授事項となる。
 日本の小動物臨床獣医学は、いつも言うように、アメリカの請売りである。アメリカに留学した獣医師が帰国して新しい技術を講演会や勉強会で広める。大学の教官は外国の文献検索に余念がない。少なくともこの30年間は継承されている、紛れもない事実である。医学でも一部当てはまることであろう。アメリカ帰りのスーパードクター(プロフェッショナル)が持て囃されるのは、今に始まったことではない。「日本全国津々浦々での均一医療」など出来る訳が無い。現に、東京とこの宮崎での医療の格差は甚だしい。優に5年以上のタイムラグがある。医師の能力と技量は一様ではない。そればかりか、医者を好きではないのだが、しょうが無いからやっている、という人間も少なくないであろう。医師会や政治はスーパードクターの芽を摘んだり、出る杭を打つのではなく、反対に積極的に育成しなければならない。医師の格差を作ることが、患者に恩恵をもたらし、延いては医療レベルの底上げにつながるのである。患者の少ない医師は「飯を食う」ため、必至になって勉強するのである。
 人間、神様ではないから、失敗もあれば間違うこともある。五十路ともなれば、物忘れが酷(ひど)い。こういう時、若い獣医師はちゃんとカバーしてくれる。逆に、新しい知識や情報を教えてくれることも少なくない。質問されることで、改めて自分の無知を知り、老眼に鞭を打って、辞書を開く。飼い主さんとも邪念なく話し、良い方向に事が進む場合もある。ノウ・ハウを教えるどころか、こちらが成長させられているのが真実だ。
 今日は再来年卒業(現在獣医5年生)の「青田買い」ができた。開業志望である。嬉しく有難いことだ。「井の中の蛙」か「島国根性」か、「僻(ひが)み根性」かは知らぬが、自分の成長を妨げる「影」には要注意である。”まだ、若いもんには負けられん”が、今まで先輩に学び、自ら習得してきた「獣医術」を伝授し、「明日の獣医師」を育成するのも、満更(まんざら)悪い気持はしない。


固定リンク | 2009年08月12日【40】

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