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「今週のCT症例」・その9

症例 1歳猫の横隔膜ヘルニア
受診前日に交通事故にあった地域猫が受診。来院時呼吸の状態が悪く、レントゲン検査にて横隔膜ヘルニア(横隔膜が破れてお腹の臓器が胸の方へ移動してしまう)と診断。
状態を安定させた後、手術で破れた横隔膜の整復を実施。損傷が激しく広範囲に及び、横隔膜を縫い合わせることでは整復はできないと判断し、医療用メッシュ(ヒトの鼠経ヘルニア仕様)を用いて横隔膜を整復。
術後呼吸状態は正常に戻り、経過は順調。術後約60日後にレントゲン検査と無麻酔でCTを実施して、横隔膜の状態を評価した。整復した横隔膜ラインを超えて腹腔内の臓器の一部が胸腔内領域に変位しているような画像が得られたが、現在臨床症状は全くなく、日常生活を問題なく送をっている。レントゲン検査と比較してCT検査ではより詳細が分かる。今回のCT検査は無麻酔で実施しているがキレイな画像を撮影することができた。(犬、猫の性格により無麻酔でのCTは実施できる場合とできない場合があります。)


固定リンク | 2019年07月21日【425】

「今週のCT症例」・その8

症例 柴犬 12歳
嘔吐、食欲不振で受診した際のエコー検査で肝臓に腫瘤を認める。
その後症状は改善したが、腫瘤の精査のためCT検査を実施。腫瘤は肝臓の内側左葉の先端に限局しており、手術での摘出が可能な位置と判断。
Johnson&JohnsonのStapler・ENDOPATH・ENDOCUTTER(自動縫合器:カートリッジはホチキスのような形をしており、これで臓器の組織を挟みステープルと切断用ナイフによって縫合と切断を同時に行う。)を使用して摘出。摘出後の病理検査により「胆管嚢胞腺腫」(胆管の細胞由来の良性腫瘍)と診断された。

固定リンク | 2019年07月09日【424】

第98回日本獣医麻酔外科学会に参加してきました。

2019年6月14日(金)から6月16日(日) に大宮で行われた第98回日本獣医麻酔外科学会へ参加してきました。
本大会は循環器学会、画像診断学会、内視鏡外科研究会と合同学会のため、外科に限らず様々な講演がありました。

たくさんの講演の中のひとつに「画像病理検査のすすめ」がありました。近年アメリカでは病理診断と画像診断をそれぞれの専門家がディスカッションしながら一緒に診断する「画像病理検査」という考え方が導入されてているそうですが、まだ日本では馴染みのない言葉です。しかし、病理検査と画像診断が密接な関連にあることは明らかです。例えば、「腹腔内にできたしこり(瘤)が癌なのか癌ではないのか?」、画像診断だけでは診断できませんが病理検査を実施することで診断につながります。逆に病理検査だけでは診断ができなかったり、また間違った診断になる場合も考えられますが、画像診断と組み合わせて実施することで正確な診断につながります。日本の獣医界でも、より正確な診断へつながるように、病理検査と画像診断、両方のデータを蓄積していくことが必要のようです。



固定リンク | 2019年06月30日【421】

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